下記のリスクはすべての患者様に現れるわけではありませんが、少ないながらも生じる場合があります。そのため、治療を受けていただく前にメリットだけではなく、リスクもあることを説明し、承諾していただいた上で治療を進めてまいります。
下記のリスクはすべての患者様に現れるわけではありませんが、少ないながらも生じる可能性があります。そのため、治療を受けていただく前にリスク・副作用もあることを説明し、承諾していただいた上で治療を進めてまいります。
歯周病が進行している場合、矯正治療によりさらに歯の周囲の骨が減少する恐れがあるので治療をお勧めできない場合もあります。
歯の清掃状態が悪いと装置の周辺にむし歯が発生することがあります。
歯を動かすことにより、歯肉が下がることがあります。そのため、歯と歯の間の根元にすき間が開くこともあります。特に成人では起こりやすくなります。
歯肉が下がることによって、冷たいもの、甘いもの、果物やすっぱいものなどに歯のしみが強くなることがあります。知覚過敏の薬を塗って対処しますが、治ることは難しいです。特に成人では起こりやすくなります。
歯を動かすことにより、歯根(歯の根っこ)が吸収して短くなることがあります。それにより、歯周病が進行した場合に歯の揺れが強くなる可能性があります。治療の際、出来るだけ弱い力で動かすように対処していますが、まだ、なぜ吸収するのか原因が解明されていません。
矯正装置により、2日~7日程度、歯が動いて痛みが生じます。痛みの程度は、個人差もありますが、強い場合にはおかゆやうどんなどの軟かい食事をとっていただき、必要であれば痛み止めを飲んでいただきます。歯を動かす痛み以外にも、歯ブラシ、糸ようじ、歯間ブラシの使用が不十分で、歯肉炎(歯肉が腫れて出血しやすくなる状態)により、しみや痛みを感じる事があります。装置装着後、歯の清掃法を説明していますが、それらを守って時間をかけて清掃をして頂く必要があります。
ぶつけてしまった歯や原因不明で歯と骨が癒着(くっ付いてしまっている状態)していたり、治療途中で癒着が起きることもあります。外科的に亜脱臼(麻酔をして、歯を揺らすこと)で対応することもありますが、それでも動かないことがあります。頻度としては多くありませんが、予期が出来ないこともあり、それ以上の治療(歯の移動)を行えないこともあります。場合によっては、他院にて、抜歯ならびにデンタル インプラントの処置も検討する必要があります。
矯正治療中や治療後にも、口が開きづらくなり、アゴに痛みが出る場合があります。必要があれば顎関節症のための装置を使用していただくこともあります。
成長期にアゴが小さい、大きい、曲がっているなどの骨格的な問題がある場合、若年者での矯正治療を行って改善した後でも成長とともに、より骨格的問題が大きくなることもあります。顎の成長を予測するのは困難な場合もあり、大きな骨格的な問題が生じたとき、ご相談の上、矯正治療とともに外科的にアゴの骨の移動(総合病院の口腔外科にて顎の骨を切る手術)を行う場合もあります。
きわめて低い確率ではありますが、歯の中にある神経が死んでしまうこと(失活)が報告されています。矯正治療中の失活は、矯正治療が本当の原因なのか特定はできません。ただ、年単位の治療ですので、矯正治療が原因である可能性も否定できないという事です。もし、起きた場合には、歯を抜く必要はありませんが、歯の中をきれいにして、かぶせ物をする方法があります。
上下唇とその周辺の皮膚に感覚のシビレ(マヒ)が出ることがあります。1年程度で回復することが多いですが、その後も残ることがあります。
手術直後は、口が開きづらくなっていますが、徐々に開くようになってきます。しかし、元々、顎関節に問題(顎関節症)を持つ方においては、口が開きづらいのが続いてしまうことがあります。顎変形症の患者様の多くは、顎関節に問題を持つ方が多くいらっしゃいますので、よりリスクが高くなります。
上下のあごの手術には、出血量が多い時に備えて、事前に輸血用の自己血を採取して必要に応じて使用します。また、ご家族に承諾を得て、輸血をする場合があります。
上のあごの手術をすると鼻翼(鼻のわき)が少し広がることもご承知ください。
手術後、時間が経過してから、顎関節の位置や形の変化、舌を含む周囲の筋肉の状態により、かみ合わせが変わって来ることがあります。